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■ウエアラブルや渡り鳥調査などに活用
理化学研究所の福田憲二郎研究員らは薄型でも丈夫で長持ちする太陽電池を開発した。厚さは食品ラップの約3分の1の3マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル。腕に巻いたり服に取り付けたりしながら4~5年は使い続けられるという。健康管理用のウエアラブル(装着型)機器の電源などとして2~3年後の実用化を目指す。
開発した有機薄膜太陽電池はシート状で軽い。研究チームは電池の基板に防水性に優れた「パリレンフィルム」を採用した。全体を変形させても発電に関わる部分は壊れないように設計を工夫した。
従来の有機太陽電池は基板にポリイミドなどを使うのが一般的。全体の厚さは数十マイクロメートルで、折り曲げることはできても全体をくしゃくしゃにすることはできなかった。渡り鳥に取り付けて生態調査に役立てるといった用途も検討している。
2017.6.26 日本経済新聞掲載